芸術係数プレゼンツ  藤城噓個展「キャラクトロニカ」

会 期:2013.7.13 sat - 8.4 sun
企 画:辻憲行(芸術係数)
入場料:無料
主 催:EARTH+GALLERY(株式会社ZEエナジー)
時 間:11:00-19:00 ※月曜休み
UP

EARTH+GALLERYはこの度、芸術係数プレゼンツ藤城嘘個展「キャラクトロニカ」を開催いたします。

藤城嘘は 1990 年、香港出身の父親と日本人の母親のもと、東京で生まれました。
ポスト冷戦世代として、そしてデジタル・ネイティブの世代として、彼の創作にはグローバルな文化状況とインターネットに代表される情報技術革新が大きな影響を及ぼしています。藤城は幼少期からマンガ、アニメ、ゲームなど日本のポップ・カルチャーの影響を受けて育ちました。幼年時代の彼にとってキャラクターを描くことは、周囲とのコミュニケーションを可能にするためのチャンネルでもありました。

それが2008年にポストポッパーズに続く2009年にカオス•ラウンジという、主にネット上で作品を発表しているアーティストたちを集めた集団制作のプラットフォームの結成に繋がりました。以降、藤城はアーティストとして作品制作/発表活動を行いつつ、キュレーターとしてネット絵師を始めとする若いアーティストたちを集めて展覧会を数多く開催してきました。彼のこの活動は、主にインターネットの中で活動する絵師たちが、ギャラリーなどのリアル・スペースに進出するためのきっかけを提供することになります。現在の日本のアートシーンでは当たり前のこととして認知されるこうした動向も、つい数年前までは異例な事態であったことを考えると、藤城の功績は極めて大きなものであったと言えるでしょう。
アーティストとしての藤城は、デビュー以来一貫してキャラクターをモチーフに取り上げてきました。
彼にとってキャラクターは個人的な欲望の対象であるとともに、現代社会を生きる人間のありようを反映する一種の自画像でもあったのです。それゆえその表現は、魔術的な欲望を喚起する存在としてキャラクターを召還しつつ、一方でキャラクターと都市/風景/言語などのモチーフを通じてその生産と消費をめぐる社会的/文化的諸関係を美学的に考察するという両義的なアプローチをとって来ました。

本展に出品される展覧会タイトルと同名の新作絵画シリーズ「キャラクトロニカ」はそうした藤城の実践を象徴する作品であり、キャラクターの存在条件をめぐる新しい物語を紡ぎだす試みでもあるのです。

「キャラクトロニカ」展は、会場の構造を活かした2部構成となっており、ギャラリー空間では上述の新シリーズに加え、3.11後に被災地を訪れた経験をきっかけに制作された2枚組の大作「Day」と「Night」などの絵画作品を展示します。そしてラウンジ空間は藤城の過去作品やドローイング、作品制作の資料、収集物などがインストールされたカフェエリアとして機能します。

初日のレセプション・パーティーには作家も在廊いたします。また、展覧会期間中にはトークイベントなどを開催します。
この機会 に藤城嘘の作品を是非ご高覧下さい。

 


 

藤城 嘘 (ふじしろ うそ)  プロフィール

1990年生まれ。
日本大学芸術学部美術学科卒業。美術作家。
作家活動に平行して、集団制作/展示企画活動を展開する。
「カワイイ」•「萌え」などの日本的/データベース的完成をベースに、
キャラクターの存在論を問う絵画作品を制作する。
個展「モストポダン」(2010)、カオスラウンジとして「破滅*ラウンジ」(2010)、
F/T2011 主催作品「カオス*イグザエル」、「受け入れ」展(2012)など。

CHAOS*LOUNGE official web : http://chaosxlounge.com/artists/uso

 


 

■レセプション・パーティー  7月13日 (土) 18:00 – 20:00
■会期中のイベント情報はこちら。

企画:辻憲行(芸術係数) / 主催:EARTH+GALLERY

▼展覧会内容・アーティストへの取材、お問い合わせ
e-mail: info@gjks.org
URL: http://gjks.org
芸術係数 宛