第6回 東京アンデパンダン展

会 期:2015.11.7 sat - 11.22 sun
説明アンデパンダン・オープニングパーティー
11/7 17:00〜
企 画:東京アンデパンダン展実行委員会
入場料:無料
主 催:EARTH+GALLERY(株式会社ZEエナジー)
時 間:11:00-19:00 ※最終日17:00まで
UP

今年で第6回目を迎える東京アンデパンダン展。
毎回全国各地からの意欲溢れるアーティストの方々にご応募いただき、小規模ながらもユニークな公募展を継続し開催しております。

来場者の人気投票によって決定する上位者は、個展、合同展の権利を獲得するなど、単に作家が展示をするという形式とは異なる、 展覧、入札システムを設けているほか、
オープニングでの作家による作品説明会など、アートに触れる機会が少ない方でも、本展を通して、よりアートを身近に感じていただけるような内容となっております。
この機会に是非ご高覧、ご参加いただければ幸いです。


<出品作家>
小林礼佳 Ayaka Kobayashi / 西川恵子 Keiko Nishikawa / 中瀬敦 Atsushi Nakase / fukatomo /
飴色団栗研究室 Ameirodongurikenkyushitsu / 福島のアリス ( 武谷大介と佐藤祐貴子による)  / any /
木皿久美子 Kumiko Kisara  / 北村隆浩 Takahiro Kitamura / 井口敬之助 Keinosuke Iguch / 浦崎光枝
Mitsue Urasaki / 髙山ひかり Hikari Takayama / 大畑茜 Akane Ohata / 塚原拓海 Takumi Tsukahara /
小松可奈子 Kanako Komatsu / 浅間明日美 Asumi Asama  / 石毛春菜 Haruna Ishige / 法貴雅人
Masahito Houki  / 河野修二 Shuji Kawano  / 高星秀明 Hideaki Takahoshi  / 脇野あや Aya Wakino
(計21組)

2015年 第6回 東京アンデパンダンは、展覧アンデパンダン(展覧会)/入札アンデパンダン(人気投票+販売)/
説明アンデパンダン(出品作家による作品説明会)/上演アンデパンダンの4つのアンデパンダンを開催致します。

 


 

◆ 11 月7日(土) 17:00 〜
説明アンデパンダン、オープニングパーティー ( 入場無料 )
※出品者による作品プレゼンテーションです。
気に入った作品は会期中入札することもできます。(入札アンデパンダン)

◆ 11 月21日(土)18:00〜
上演アンデパンダン開催 ( 出演無料/参加無料 )
※パフォーマー参加者募集中です。
詳細はこちら。

◎「説明」アンデパンダンとは、、、
プレゼンテーション・カフェなど、アートも含む様々な業種・分野で、参加者が自主的にプレゼンテーションする催しが方々で行われています。プロ・アマチュアの区別なく、制作にかけた思い、展示にかけた思い、伝えたい思い、これらは
出展者が共通し持つものでしょう。
11月7日(土)17:00から、その思いのたけを出展者が語ります。

◎「上演」アンデパンダンとは、、、
歴史上有名な「読売アンデパンダン」では、風倉匠が自らを展示物として「事物」という展示を行いました。パフォーマンスの出展です。これは物議をかもしました。果たして、アンデパンダン展において、展示物は絵画や彫刻であるとはいったい誰が決めたのでしょうか。上演は展示ではないのでしょうか。絵画や彫刻の作家だけではなく、パフォーミング・アートのアーティストたちもまた発表の場を求めています。「東京アンデパンダン展」は、ミュージシャン、パフォーマー、お笑い芸人、ダンス、ニュージャンル、などなど、、これから演者として立ち上がっていきたいエマージング•アーティストの方に自主参加上演の機会を提供します。
11月21日(土)18:00開催の「上演アンデパンダン」では参加者の前で自主上演することができます。
制限時間は1名20分。

◎「入札」アンデパンダンとは、、
本当の人気とは何でしょうか。「真の人気」とは、「身銭を切っても入手したい」という人がどのくらい現れるかによって測られるものではないでしょうか。観客の方々には、「身銭を切っても入手したい」出展作品に1円以上の任意の値段をつけて入札していただきます。観客1人が何点でも入札可能です。各作品への最高額を入札した方には、作家がその価格に納得した場合、あるいは、作家が「価格交渉次第で販売しても良い」と考えた場合には、東京アンデパンダン展実行委員会が入札者との間で交渉を斡旋します。「身銭を切っても入手したい」という人が最も多く現れた作品の作家が個展開催の権利を手にします。

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二十一世紀初頭のアンデパンダン展のための檄文(第6版)

「アンデパンダン展」(salon des artistes independants)とは、出展審査が保守的であったフランスのサロン展から締め出されたジョルジュ・ スーラ、ポール・シニャックらが一八八四年に考案した、出展料さえ支払えば誰でも出展でき、かつ褒賞や出展資格区分で作品や出展者への評価 を行わない展覧会の形式である。この展覧会形式は、サロン展に代表される当時の公募展の仕組みに対して憤懣を持つ人々の共感を集め、世界各地 で採用された。その例として、マルセル・デュシャン(1887-1968年)が「泉」(1917年)を出品したニューヨークのアンデパンダン展などがよく知られている。

日本では、第2次世界大戦の終結に伴い、日本美術会が「日本アンデパンダン展」として1946年に導入した。真の表現の自由を確保し得る展覧会 形式として、戦争協力(戦争画等)と引き換えに画材の配給や展覧会への出展が認められていた戦時体制へのアンチテーゼとして、同会の活動方 針に係る激しい議論の上に採用された展覧会形式であった。その後、読売アンデパンダン展や、武蔵野アンデパンダン展などの定期開催が始めら れ、日本においても典型的な展覧会開催方式のひとつとして定着した。

「 artistesindependants 」( 独立したアーティスト) による実行委員会が展覧会を主催するのではなく 「 会 」 の中に実行委員会が存在してアンデパンダン展を主催するという日本的なあり方、併せて、後の自主企画展が自分たちが「会派ではない」ことを示す意味から、敢えて「アンデパンダン 展」という名称を冠しない状況はここに始まった。「アンデパンダン展」を名に冠する展覧会が再び増加したのは、数十年の年月を経た二十一世紀 初頭のこと。会派に属さず活動するアーティストが一般的となった中で、アンデパンダン展の精神が見直され、原点回帰により名称が復活したので ある。

世界は、二〇〇八年から二〇〇九年にかけて、一九二九年の大恐慌以来の未曽有の経済危機を経験し、未だ十分に立ち直ったとは言えない状況 にある。また日本では、この間、東日本大震災や原子力発電所事故もあって、アンデパンダン展や震災復興チャリティをはじめ、自主運営スペース やアーティスト・ギルド、アート塾など様々なアーティスト・イニシアティブ(自主活動)が根付き始めたように思われる。アーティストによる自 主活動が当たり前のように行われ、この様な檄文自体が必要なくなる時代も近い、というのは楽観に過ぎるだろうか。

もとより、アンデパンダン精神の根幹をなす「自主独立」は、権力にも商業主義にも妨げられない「真の表現の自由」を確保するための条件であ り、未来に開かれた可能性をもたらすものである。例えば、ニコニコ動画もYOUTUBEもUSTREAMも、同様の原理に基づく自主投稿の仕組みであ る。モバイル端末とインターネットにより実現したユビキタス(いつでも、どこでも、だれでも)社会、有体物よりも液晶画面の中にリアリティを 紡ぎだす現代世界の中でも、アンデパンダン展なるものは、如何様にも展開できよう。
このような社会状況において、世界が進んでいくであろう未来を見据えながら、アンデパンダン展を開催していく意義は高いものと思料し、引き続き全国の同志とともに組織していくものである。

二十一世紀初頭のアンデパンダン展発起人 深瀬鋭一郎

「2014年 第5回東京アンデパンダン展の様子」