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【常設展】UP CYCLE CHARCOAL ART PROJECTスタート

UP

EARTH +GALLERYは、これまで焼却処理により廃棄されてきた有機廃棄物をギャラリーオーナーであり作家の松下康平の独自の炭化技術により炭にし、再生された炭を素材に、様々なアーティストがその技術と感性により新しい価値を創造する”アーティストによるSDGsプロジェクト”「UP CYCLE CHARCOAL ART PROJECT」を開始いたします。

人が火を持ち、炭を使って絵を描いたのがデッサンのはじまりと言われており、炭は絵画の歴史の中でも最も古い画材です。

プロジェクトの第一弾として、廃棄されてきた服の裁断片から生まれた「再生繊維炭」を画材に、6名のアーティストがそれぞれの表現に挑戦しました。日本の衣料廃棄物は年間 50万㌧を超えると推計され、焼却・埋め立て処分されるのは 90%以上。炭という素材へと再生し、アーティストの発想で新たな作品へと生まれ変わります。

人類がもたらした戦争や森林破壊における環境への影響や気候変動はあまりに大きく、経済の持続的な発展も包摂的な社会の実現も、安定した地球という土台がないことには成り立ちません。アートを通して地球を考える。微に入り細に入る美を追求する、循環を生むプロジェクトです。

 

<参加アーティスト>

松下康平/ Kohei Matsushita

独自の炭化技術により、環境問題に対し経済活動とアート制作の両軸から向き合う実業家でありアーティスト。

松下のもつ独自の炭化技術により生まれた再生繊維炭をはじめ玉ねぎの皮の炭などを漆喰に混ぜ、左官職人 都倉達弥との協働により炭の壁が完成。掻き落とし技術により、藁やそれぞれの素材により異なる炭の美しさを引き出している。

 

 

土井直也/ Naoya Doi

衣服のパターンカッティング技術により、オブジェを解体・再構築し物事の本質と向き合う「新・入れ物作家」。

「服で服をプリントするなんざ、なかなかすみに置けねえや。」をテーマに、自ら縫製したTシャツに繊維炭を粉にし独自のパターンをシルクスクリーンプリントした。パターンを縫い合わせていくと、Tシャツが「T」のオブジェになった。それを「T in shirts.」と名付けた。

 

 

下野友嗣/ Yuji Shimono

鉄錆を主な素材とし、「鉄を 食べるバクテリアの種類が地球上の全生物の祖先」という説を信じて表現を試みる現代美術家。

再生炭を砕いたり、染料のように使うより、科学実験のように最終的にどうなるのかわからない方法で再生炭を使いたいと考え、自身の制作方法で、チタンやステンレスの色を変えたい物質と一緒に熱を加える事で色が変化していく事が出来たことより、再生炭でも出来ないかと思い実験した。結果は殆ど色の変化なく終了。結論としては再生炭の素材的に光を通しにくいため、色が変わりにくかったのが一番の原因ではないかと考えた。絵の具作りとは実験の連続。下野は、このプロジェクトから絵具屋さんの偉大さを痛感したという。

 

 

大井真希/ Maki Oi

私たち人間の根元的なもの、自然が折々に見せる美しさにヒントがあると信じ陶という素材に向き合う造形作家。

紡がれたカタチに対峙するとき、私たちは、各々がもつ身体感覚を呼応させ、非生命、生命に関わらずその物自体がもつエネルギーに、自ずから感じ取ろうという姿勢を持たせてくれると大井は考えている。今回、廃棄されるであった服の繊維炭で初の「炭化焼成」にも挑戦し、日々使う器でそのエネルギーを感じてほしいと取組んだ。

 

SUZU-MOJI

甲骨文字をベースに、空間の流れの中に存在し私たちに寄り添う文字の姿や気配を表現する文字創作作家。

「軌(わだち) -再生炭の軌跡-」をテーマに、これまでの姿から新たな姿へ変化し私たちの生活と共に存在していくよう、過去から未来への歩みを軌跡として、「山」と「環」を描いた。山はこれまで多くの端材が廃棄されてきた姿を映し出す。「環」は襟元に呪力を宿した玉と大きな眼を描いた文字であり、生命は眼に力を宿すものとして、玉と大きな目で還魂とされていた。再生炭は廃棄されるはずだった端材が新たな形へ生まれ変わり、これからもめぐりつづける。新たな命となった再生炭を眼に宿し社会を見つめていく。今回、初の試みとしてアルミ板に文字を描いた。再生炭、墨、水、金属用塗料を使い、紙とは異なりクールな印象になったが、より文字が生き物のように立体的で血が通ったものして魅せることができたという。

 

 

野左近美咲/ Misaki Nosachika

tissue(細胞)が集合した一つの存在=ティッシュを素材に新たな手触りと表現を探求し制作を続ける美術作家。炭と紙。どちらも違う形で巡らせることができる可能性のある素材ととらえ、お互いが循環することで何かがよりよくなるのならば、それぞれが巡って社会の一つに還ってい く様に、大量消費されるもの同士の小さなものの集まりが混ざり合い、新たな形となって巡っていく様をイメージした作品。

 

 

会期     :2023年4月1日(土)〜 常設展示

OPEN  :木・金・土・日

TIME   :12:00〜18:00

CLOSE:月・火・水、貸切展示イベント時

会場  :EARTH+GALLERY (小部屋展示スペースと2階一部)