【作家 ご紹介】
黒田ひろし(画家)
1975年兵庫県生まれ
多摩美術大学グラフィックデザイン科を卒業し渡英
ロンドンカレッジオブファッションにてアート、デザインを学ぶのちベルギーに渡りアントワープ王立美術アカデミーで学ぶ。
のちフランスパリにて絵画制作をする。
現在日本にて展示会を開きながら、パリに滞在し制作している。
「シルエットの生まれる街」
影絵を好んだフランスの政治家エティエンヌ・ド・シルエット
切り絵の他に物自体の形や輪郭、また服の形やデザインという意味で使われている。
パリはその歴史的、文化的な背景から様々な造形を生み出してきたが、展示では一種独特の雰囲気をもつ街中のシルエットに注目。
夕闇に浮かぶアパルトマンのシルエットは煙突がくっきりと見え、昼間の彫刻を施された造形美とは全く違ったものに感じる。
また昼の光と夜の照明で表情が変わる彫刻のレリーフも、形に
対しての美意識が服飾や建築で発揮されているフランスならではの特色である。
風化によって欠けていく石づくしの建物、その様は表面的な形の喪失に反して文化的な価値や退廃美を生み、むしろ積み重なって行くように見える。
それはまるでパリという石が彫刻されていくように見えることでもある。