【画像】 低地|HOLLOW 2014
gallery COEXIST-TOKYO
photo by 若林勇人
この度、gallery COEXIST-TOKYOでは、彫刻家・小林耕二郎(こばやし・こうじろう)の個展を開催する運びとなりました。小林は、2003年多摩美術大学大学院彫刻専攻を修了し、立体・映像・ドローイングなどを用いたインスタレーションで、総体としての彫刻を制作することを中心に活動を続けています。
かつて地球を被っていた海から隆起した陸地は、やがて風雨に浸食され、低地が作られる。土地は削り取られ、堆積物が流されることで地層が露になり、そこへ新たな堆積物が溜まる。削り、運ばれ、足されることで生まれる風景。脆く、崩れやすい大地は、絶え間なく変化し続けている。
小林は、この絶えず変化し続ける流動的な状態を凝固し、別のベクトルへと導こうと試みます。一瞬の硬直をみせる風景は、年月とともにまたその緊張を解き、緩やかに次の状態へと移って行くのでしょう。
小林の試みは、経年による変化に耐えて、なおも造形物としての佇まいを保ち屹立するもの、有機体を有機体として成立させるエッセンスを開示しようとしているように思えてなりません。
本展では、不安定状態である場所を指し示すものとしての彫刻、そこで為される行為、内部にある状態を視覚化することをコンセプトに「緩やかな傾斜地(近景) – 穴(中景) – 暗がり(遠景)」の構成で、総て新作による展示をおこないます。ぜひご高覧いただけますようご案内申し上げます。
小林耕二郎EXHIBITIONS (個人及び構想計画所メンバーとしての活動)
2014年
[疑存島 -他者なき世界の地図作成法] gallery COEXIST-TOKYO / 東京 「構想計画所」
[ 雑木林を巡る哲学と美術と出来事] 小平市中央公園 雑木林 / 東京 「構想計画所」
[ありてあるあるもの] 養正堂画廊 / 東京 「構想計画所」
2013年
[ 秘密の部屋 ヤドカリトーキョーvol.09 ] 小石川 旧外国人用簡易宿泊所 / 東京
[ART SESSION TUKUBA] TX研究学園前公園 / 茨城
[ Impact 8 - International Printmaking Conference ] Duncan of Jordanstone College / of Art & Design/イギリス 「構想計画所」
[水源地の芸術 Direct Access Method ] 神奈川県立相模湖交流センター / 神奈川 「構想計画所」
2012年
[風・景・観 ] アートラボはしもと / 神奈川 「構想計画所」
2011年
個展[ FROW ] 新宿眼科画廊 / 東京
[ EN Project ] 家の展示館 / 町田市・東京
2010年
更新に憑く-可塑的な無人島- 3331 ARTS CHIYODA アキバタマビ21 / 東京 「構想計画所」
探索者 多摩美術大学美術館 / 東京
Toyota Art Competition 豊田市美術館 / 愛知
2009年
イセ文化基金が支援する若手作家達 MUSEUM at TAMADA PROJECTS
ART PLANT 2009 in 狭山丘陵 / 東大和市・東京
個展 [ CALLING ] Gallery Kingyo
2008年
ART PROGRAM OME 2008 [空気遠近法- U39 ] 旧青梅市農林高校講堂 / 東京
”低地|HOLLOW” 2014-2015 gallery COEXIST-TOKYO photo by hayato wakabayashi
”低地|HOLLOW” 2014-2015 gallery COEXIST-TOKYO photo by hayato wakabayashi