画像:「グッドモーニング」 2013 油彩、キャンバス 53×41cm(P10)
この度gallery COEXIST-TOKYOでは、菊谷達史(きくや・さとし)の個展を開催する運びとなりました。
菊谷は1989年生まれ。金沢美術工芸大学で油画を学びました。彼の作品は身近にあるものをモチーフとしています。しかしそれは、確かに「日常の一コマ」 であるにもかかわらず、慣れ親しんだ、穏やかで温かいものではなく、突如としてフラッシュを浴びたときに見せる普段は隠されている表情、どことなく不穏 で、スキャンダラスな色合いを帯びています。
「触発されたイメージが孕むテーマ性について想いを巡らせ、絵画として描き留めます。それは 記録あるいは収集という類に近く、つまり絵を描く事は私にとって表現である以前に「考えるということ」そのもの」と言う菊谷の絵画は、報道写真のごとくドラ イに切り取られた日常の集積と言えるでしょう。
描くという行為も描く対象も「劇的」ではないという菊谷の見つめる日常は、ある意味で普遍性のある「ordinary」でも「usual」でもなく、日常の中に潜むドラマティックな瞬間を捉えた「un-dramatic」と言えるのではないでしょうか。
本展では、新作、旧作併せて約15点を展示、販売いたします。菊谷の描く独自の絵画世界をお楽しみください。
クロージング・パーティ 9月29日(日) 16:00-19:00
「Reborn」 2012 油彩、キャンバス 259.0×181.8cm (P200)
「Snow」 2013 油彩、キャンバス 291.0×218.2cm(F300)